目線
渋谷駅南口の東急プラザ二階にある喫茶室に入った。
いつも混んでいるので、店員に席が開いているかどうか尋ねた。
禁煙、喫煙ともあいているという。
ちらっと店内を見て、喫煙席にしてもらった。
私はタバコを吸わないが、禁煙席がとても狭苦しく思えたからだ。
ぎゅうぎゅう詰め込まれている感じ。
案内された禁煙席は、ゆったりとテーブルが置かれ、隣の席とも適度に離れている。
これって珍しくない? と思いながら座った。
近頃は喫煙席は端に追いやられていることが多いのに。
目を窓に向けると、歩道橋を歩いている人がよく見える。
歩道橋と喫茶室の窓が同じ高さなのだ。
不思議な感覚。
歩道橋の上には首都高速三号線が見える。
こちらはもちろん走っている車は見えない。
ちょっと剝げた橋げたが目に入るだけ。
歩道橋を歩いている人は、誰も喫茶室の方を見ない。
私も歩道橋を歩いているときは喫茶室の存在が目に入らなかった。
知らない間に見られているってこういうことなんだと、変に納得した。

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